
■履歴管理
私たちは、G-GAPを参考にした、独自の履歴管理を行いたい
と考えています。地域に支えて頂くに値する農家として、的
確な履歴管理を行います。私たちが履歴管理を行う目的は認
証取得などではなく、「ありのまま」を外部に示すことで
す。認証を取得し、一部の関係業者に認めてもらうことが目
的ではなく、新規就農者、ベテラン農家それぞれの今の「あ
りのまま」を外部に示すことに加え、「目指すゴール」も示
し、ゴールまでのプロセスと達成状況を正直に示すことで、
真に信頼される農家になり得るのだと考えています。システ
ムには履歴だけではなく、目指すゴール、消費者への約束、
農家の人柄、圃場の様子、気候変動への対応、生物多様性へ
の取り組みなどに加え、閲覧者に楽しんでいただける内容も
織り込みます。完全なシステム構築には時間と費用を要しま
すが、できるだけ早く完成できるよう努力します。

■農家の能力の見える化
私たちは、農家として学ぶべき内容の全体像が、全ての農家
に確認し、理解していただけるよう、農業修得システムを構
築します。修得すべき項目の取り組み手順もわかるように
し、農家自身が、自分が農家としてどの程度のレベルにある
かを理解できるようにします。新規就農者や就農を考えてい
る人たちにとっては、農家として歩んでく上での全行程と手
順を確認することができます。その内容は、消費者や取引先
にも公開しますので、目当ての農家や、応援したい農家を見
出すことができるでしょう。

■気候変動への対応
私たちは、気候変動により多くの深刻な課題を抱えていま
す。農業は、気候変動の影響を受けやすく、高温による品質
低下が発生し、降雨量増加により、災害の激甚化による農業
被害も甚大です。「気候のことだから仕方がない」と手をこ
まねいているわけにもまいりません。私たちは、過去に積み
上げた経験と、新たに開発された科学的な対応を組み合わ
せ、気候変動の影響を最小限にすべく、日々努力を重ねてい
ます。水稲(田んぼで栽培する稲)技術は、中国では約1万
年前から、日本では約3000年前から存在しますが、最近
になって、水稲や畜産が温暖化の原因の一つと言われるよう
になりました。理不尽であると感じますが、農業が環境に与
える影響は「0」ではないでしょうから、私たちも環境に配
慮した農業を心掛ける必要があります。気候変動に関する科
学的情報を収集し、私たちができることを模索します。

■生物多様性への対応
私たちは、生物多様性が大変重要であることを知っていま
す。好ましい環境が植物の光合成に大きく影響し、土壌微生
物と植物との情報交換が効果的に行われていることも知って
います。過去に、情報や知識が不足したことから、多くの農
家が、過剰な農薬の使用などにより、生物多様性に大きなダ
メージを与えてきたことは事実です。農業もビジネスですか
ら、収穫を確実にするために、最小限の農薬を使用すること
がありますが、生物多様性に深刻なダメージを与えないため
の使い方を熟知しています。更に、植物が自衛機能を有して
おり、土壌微生物との情報交換により、外敵を遠ざける努力
をしていることも知っています。その闘う植物が最適な状態
を維持して行けるよう、私たちは、植物を最大限サポートし
ています。健全な農業を営んでいる圃場は、生態系が豊か
で、持続可能なのです。

■地域支援型農業
私たちは、遠くなってしまった消費者との距離を縮める取り
組みを考えています。農業が地域の食を支え、地域が農業を
支える形を実現するために努力します。地域支援型農業 ,
略してCSA(Community Supported Agriculture)とは、
消費者が農家に代金を前払いして会員となり、定期的に新鮮
な農作物を受け取る仕組みです。そのCSAで、消費者が直
接農家を買い支える形態や、消費者による農作業支援などを
考えています。地域の消費者と農家が、相互に支えあう仕組
みです。定期購入をされる消費者が、お気に入りの農家を直
接訪ね、農業体験ができるような取り組みも考えています。

■地域連携
農家同士、私たちと地域住民・自治体との連携は重要です。
自給自足という課題を考えてみましょう。地域内の食料自給
率大幅増を達成するために、いったいどんな食料(野菜、加
工品、飲料など)がどの程度必要なのかを掌握します。地域
内で生産されるそれらの不足分を確認し、どうすれば追加生
産できるかを検討します。追加生産の方法を見出すことがで
きれば、自給率大幅増を達成できます。実現するために、県
単位で計画的な農業生産を行うことが重要になります。履歴
管理、作物の種類や量などの県内農家の情報を集約し、ばら
ばらの県内農家が一つになり、協力し合って計画生産・出荷
をすれば、無駄を減らし、確実に消費できます。農家にとっ
ても、今後の生産計画と収入が見えてきますので、安心して
農業に取り組むことができます。私たちは、将来が見えてく
る農業を展開してまいります。

■農福連携
私たちは、農業と福祉の連携を考えています。
農業での労働力が不足する中、労働力確保の方法として外国
人労働者採用、農福連携などがあります。農福連携は、労働
内容に制約はあるものの、ハンディキャップがある人が農家
とともに農作業を行い、相互に支え合う取り組みです。地域
内には、農園を所有し、長年にわたり連携実績がある福祉施
設がいくつかあります。農家数減少、農家の高齢化を支える
システムとして、積極的に取り組む価値があります。
ハンディキャップの種類として、知的ハンディ、精神的ハン
ディ、身体的ハンディなどがあります。