
■システム基盤の構築
最近の深刻な農業の問題は、農家だけでの解決が難しい状況
です。安心できる日本の食の未来像を描き実現するには、農
家だけではなく、消費者、流通業者、各分野の専門家、大学
や高専などの幅広い知恵の集結が重要だと考えます。集結さ
れた知の集団を機能させるためには、やはりシステムが必要
です。システムに関わる人々が十分に能力を発揮できるよう
にし、多くの知が絡み合い束になり、想像以上のシナジーを
得るためのシステムを、私たちは築かなくてはなりません。

■みんなで学ぶ
私たちは、これから農業を始める人、作物を食べてくださる
人たちに、農業について学んでもらいたいと思っています。
これから農業を始めようとする人のために、農業に関す一般
的な問い合わせ先や講習はありますが、農業を極めるために
どの程度のボリュームの学習が必要なのか、何から手を付け
ればよいのか、どのような手順で学んでいけばよいのかなど
を示したガイドラインはありません。学ばなければならない
全体像と手順が分かれば、就農を考えている人や新規就農者
の道標となるのではないでしょうか。
作物を食べてくださる方々には、農業の現状、農家の覚悟、
栽培プロセスなどについて知っていただきたいのです。気候
変動が大きい今、農家が取り組むべきことが山積していま
す。そのような状況でも、「美味しくて栄養価が高い野菜」
をつくらなければなりません。農家から発信したり、圃場を
訪れていただいたり、相互の情報交換が必要です。

■価格について
個人農家でも法人農家でも、ビジネスであれば利益が必要で
す。ところが、多くの農家が赤字なのです。どうしてでしょ
う。農家の責任も当然ありますが、野菜の価格の決まり方に
問題がありそうです。大手の小売業は、同業他社との熾烈な
競争に勝つため、消費者にとって大変大切な食材である野菜
の価格を抑えようとします。農家は、「それでは農業を続け
ていけない」と思うのですが、「日本の食を支えなくては」
という強い義務感から、離農を決断できない農家も多いので
す。赤字を出さず、将来への投資のための余剰を生み出せる
価格設定が必要です。農家も当然、価格をできるだけ抑える
ために、合理化などの努力をすべきです。「食」は究極のイ
ンフラであり「国防」に繋がります。消費者のみなさんに、
農家を買い支えて頂きたいのです。農家は、支えて頂くに値
する農家にならなければなりません。

■デザイン思考
農業は大よそ1万年から1万4千年前に始まったと言われて
います。人類が土や植物との会話を始めてから現在に至るま
で、農業技術は変化してきました。多くの農家が、今まで長
きにわたり培われてきた農法に倣い、その農法を疑うことな
く引き継いでいます。しかしながら、一部の農家は、年々深
刻さを増す気候変動などを憂い、今までの農法では行き詰る
に違いないと考え、新しい農業の手法を模索し始めました。
そうなってくると、やはり農家だけでは解決の道を見出すこ
とができません。農業を取り巻く様々な分野の専門家の知恵
を集結し、変化する環境に対応する体制を整えることが必要
になります。私たちは、一つのチームとなり、体制づくりや
新たな農業づくりに、デザイン思考で挑まなければなりませ
ん。

■連携する
農業と地域は、深くかかわるべきだと思います。
農業が地域の「食」を支えますが、地域も農業を支えるべき
です。最も好ましい地域との関わりは、地域の学校給食では
ないでしょうか。地域で採れた野菜こそ、地域住民の健康に
合った野菜です。地域の環境が育てた野菜だからです。その
新鮮な地域の野菜を学校給食で使用し、地域の子どもたちの
健やかな成長に貢献します。子どもたちも食を通じ、地域農
業の大切さ、自分たちの健康が地域の農業に支えられている
ことを学びます。子どもたちによる野菜栽培も効果的です。
植物の成長を助け、植物への気候の影響を学び、収穫の喜び
を満喫することができます。子ども食堂などを支えることも
大変重要です。農家の数が減少する中、農業に興味を持つ子
どもが増えてくるといいですね。

■流通の基本
どんな野菜を、どのように運び、どこへ出荷するかという流
通について考えます。
流通の基本は、多くの人やお店、加工業者から、真に求めら
れる生産者になることだと考えます。圃場と消費者、圃場と
加工業者、圃場と飲食店の間の強い信頼と絆が、流通の基本
です。その絆があってこそ、それに合った運び方、売り方が
自ずと導かれます。流通とは、物を動かすことではなく、相
互の信頼を築くことが基本であると考えます。

■農家の顔ぶれ
土の魔術師たちのメンバー紹介のコーナーです。
就農のきっかけ、目指す農業、消費者への約束、経験値(就
農年数を含む)、栽培作物、自己PRなど、サイトを訪れた
みなさんに興味を持ってもらえるように工夫します。
(準備中)